業務システムとマイナンバー対応民間企業IT部門の現状を知る
調査結果トピックス
『マイナンバー』について82.6%がまだ収集方法も決まっていない。 セキュリティ対策の重要性は認識しているが「検討中」が半数以上、ネットワークセキュリティ対策対応中(予定)は6.0%にとどまる。
2015年10月に個人番号(マイナンバー)が通知され、2016年1月からは制度開始となり、マイナンバーが企業の事務・実務で欠かせなくなります。しかしながら、調査時点では「従業員等の番号収集方法も決まっていない」という回答が8割を超えました。制度運用開始までに、民間企業の業務システムはセキュリティ対策も含めてどう対応していくのか。全国の年商50億円以上1,000億円以下の企業におけるIT導入関与者を対象に電話調査を実施しました。
調査結果の詳細
業務システム導入状況
業務システムの導入状況は、「財務会計システム」の導入率が最も高く94.8%で、「給与システム」「販売管理システム」も9割と高いが、「人事システム」はアウトソーシングも多いため、84.1%。
業務システム満足度
業務システムへの満足度は62.2%に対し、不満度は8.0%と1割未満だが、古いシステムへの不満があるとともに、新しく導入したシステムへの不満も見られる。
【不満内容(ヒアリングからの抜粋)】
- 処理速度が遅い。
- 販売管理システムが古いこと。初期にカスタマイズをかけているが高度設計ができていないことが課題。(しかし、利用できるまで使用する予定)
- 販売管理システムが古いシステムで、内容も分散しているため今後統合したい。
- 販売管理システムは古いためサーバーの保守期限が近づいているなどいろいろ問題がある。
- 財務会計、給与システムは初期導入以降更新等を行っていないのでシステムが古いことが問題。(コストの問題で入替は難しい)
- PCサーバのセキュリティに不安がある(メインサーバは心配していない)。クラウドは以前使用していたが費用が高いため利用をやめた。大きくは「ランニングコスト」「セキュリティ」「技術者の能力への不安」が挙げられる。
- システム更新を特に行っておらず、都度改善しているが、トラブルやエラーが多い。
- 海外拠点のシステムと国内メーカーのシステムとの連結ができておらず、業務が複雑になっている。
- 10年位継続使用したシステムから会社の方針で別システムに切替えた。パッケージをすべてスクラッチしているが、以前のシステムより自由度がなく使いづらくなった。
- 2014年に業務システムをすべてパッケージに入替え、システムを使いこなせていないこともあり、不満がある。
マイナンバーについて
マイナンバー
『マイナンバー』について82.6%がまだ収集方法も決まっておらず、システム変更対応も「決まっていない」「検討中」で69.6%
マイナンバー対応における変更点(セキュリティ対策)
セキュリティ対策について、その重要性はわかっていながらも「具体案は決まっていないが検討中」が半数を超え、「ネットワークセキュリティ対策対応中(予定)」は僅かに6.0%。
<日本経済社「IT導入関与者電話調査シリーズ」vol.1調査概要>
◆調査期間:2015年5月26日(火)~ 6月17日(水)
◆調査方法:電話調査
◆調査対象:全国の年商50億円以上1,000億円以下の企業におけるIT導入関与者
◆有効回収数:483件
◆調査項目:
業務システム導入状況
業務システム導入時期
業務システムの次期導入計画
業務システムの満足度
システム更新時の重視点
『クラウド型ソリューション』『仮想化』への関心度
『マイナンバー』収集方法
『マイナンバー』へのシステム対応状況
『マイナンバー』対応における変更点(人事・給与システム)
『マイナンバー』対応における変更点(セキュリティ対策)
『マイナンバー』対応の悩み(不安点)
システムやベンダに対する意見・要望
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「企業業務システム導入状況調査について」とご記入ください。